オプション取引とは? 目次
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オプション取引とは? 日本一わかりやすい解説 はじめに
その1 オプションって何?
その2 オプションの価格(プレミアム)
その3 損益曲線を描く
その4 損益曲線をデザインする
その5 取引に必要な証拠金
オプション取引とは? 日本一わかりやすい解説 あとがき
オプション取引とは? お役たちリンク集
複数のオプション取引を使うと、狙った通りの損益曲線を描くことができます
ここでは、単純なプット売りと、プット買いを組み合わせたスプレッドを比較し、それぞれの優位性を検討してみます
単純なプット売りの損益曲線と、デザインしたスプレッドの損益曲線
次の銘柄があるとします
日経平均先物 20000円
権利行使価格19500円のプット 300円
権利行使価格19000円のプット 150円
あなたはどちらのポジションを好みますか?
ポジションA(プットの単純売り)
・P19500 1枚売り
ポジションB(プットを使ったスプレッド)
・P19500 2枚売り
・P19000 2枚買い
※スプレッド:オプションの買いと売りの両方を組み合わせて使う取引手法です。
この例のスプレッドには、クレジットスプレッドと言われています。
スプレッドは、原資産の上下の影響を限定しつつオプション特有の「IVで儲ける」「タイムディケイで儲ける」などを狙う時に有効な手法です。
両方の損益曲線を比較してみましょう
単純なプット売りと、デザインしたスプレッドの特徴を比較
グラフを参考にしつつ、両方の特徴を比較してみましょう
取引手法 | A:プット単純売り | B:スプレッド |
売買時点の損益曲線の形(日経平均先物19000以上) | AとBは非常に似ている | 同左 |
売買時点の損益曲線の形 (日経平均先物19000以下) | 日経平均先物の下げに伴って、プレミアムも下げる | 日経平均は下げていくが、損益曲線は下げ止まる |
満期日の損益分岐点 | 日経平均SQ値:19200 Bより利益範囲が少し広い | 日経平均SQ値:19350 Aより利益範囲が少し狭い |
満期日の最大利益 | 300 日経平均SQ値:19500以上 | 同左 |
満期日の最大損失 | 無限大にに近い 19200(×1000)円 = 1920万円 日経平均SQ値:0の時 | Aより格段に少ない 700(×1000)円=70万円 日経平均SQ値:19000以下 |
売買手数料 | 少ない(OP1枚分) | 多い(OP4枚分) |
証拠金(新規建て) | Bより安い 安い時期と高い時期でかなり違うが、30万円~百数十万円ぐらいの範囲に収まるでしょう この証拠金をMとし、M=50万円と仮置きします | Aの2倍以上高い M×2枚分+150( ×1000 )円×2枚=(2M+60)万円 M=50万なら、160万円です |
証拠金(維持) | 新規建てと同額です (安い時期と高い時期でかなり違います) 仮に、M=50万円 ) | 損失限定ポジの場合は、証拠金が高い時期でも、最大損失額+α に収まります。 最大損失額が700(×1000)円なので、最大でも80万円程度でしょう 実際の維持証拠金はAと同額程度かAより安いでしょう M=50万なら、こちらも50万円程度 |
証拠金を超えて損失が発生することを考慮した必要資金 | 日経平均が1日で10%程度暴落したことが過去に何度かあります それに耐えうる裏付け資金が必要です 損益曲線で、10%下落(この時日経先物は18000円)の損益が-1200(×1000)円程度です。IVの上昇も考慮する必要があるので、差し入れている証拠金と合わせて150万円程度の裏付けが必要です それでも足りない可能性もあります | Aより少ない資金で可能です 損失限定ポジです 最大損失700(×1000)円なので、80万円ほどあれば大丈夫でしょう 但し新規建てに必要な証拠金を用意する必要はあります。また決済時も買いOPの返済からするなら、新規建てと同額程度の証拠金が必要です 損失限定の安心感があります |
※表中に(×1000)が、あちこちに出ています
オプションの最低取引単位は、日経平均先物(ラージ)と同じく、1000です。
実際の売買は、価格に1000を掛けたものになります。
たとえば、プレミアム150円のオプションを買うには、150×1000円、つまり15万円必要です
ポジションAとポジションBの比較はいかがでしたか?
あなたはどちらを好みますか?
私の場合は、ポジションを翌日に持ち越す場合はBを選びます。
でも、Aの方がおそらく儲けやすいと思います。
資金の裏付けがあるなら、Aを選択することを否定はしません。
また、デイトレではAを選択します。
比較表では書いていないのですが、ベガの値が全然違うのです。
デイトレでIVの低下を狙うには、Aです。
(私はプットとコールの両方を売る、ショートストラングルという戦略を選びます)
Bでは、売り(マイナスのベガ)と買い(プラスのベガ)が、打ち消しあってIVの変化に対して鈍感になります。
損益曲線のデザインについてまとめ
複数のオプションの売りと買いを組みあわせるとにより、損益曲線を自由にデザインできます
さらに、ミニ先物を組み合わせて微調整も可能です
ポジションにオプションの買いを組み入れることにより、損失限定のポジションを作れます
損失限定ポジションにすることにより、証拠金を抑え少ない資金でトレードすることが可能です
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オプション取引とは? 日本一わかりやすい解説 はじめに
その1 オプションって何?
その2 オプションの価格(プレミアム)
その3 損益曲線を描く
その4 損益曲線をデザインする
その5 取引に必要な証拠金
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